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雪景色の中、オメラントの旅


「その意志は鋼鉄のように固い」
 
 ここ数日、厳しい冬がオランダを支配しています。降り積もる雪のため、交通は中断され、スキポール(空港)では飛行がキャンセルされます。
 ラジオは、出来るだけ家に留まるようにと注意していますが、スケートマラソンが大好きな人たちには意味のない警告で、彼らには本物の自然の氷の上を滑れる良い機会です。
 
 フローニンゲン市のフローテ・マルクトに設けられた3FM Serious Request(ラジオ局3FM主催のシリアス・リクエスト)のGlazen Huis(ガラスの家)の周りも凍えています。6日間何も食べないで放送を続ける、ヒール・ベーレン、ヒラルド・エクドム、アネミーケ・スホルラートの3人のDJのその一時的な住居の中は、彼らによると、本当に暖かいとは言えないようです。彼らはそこで既に数日間、何も食べず飲み物だけで何とかやっています。
 今年3FMシリアス・リクエストは赤十字社との協力で、マラリアとの闘いをテーマに選びました。今年の開催地がフローニンゲン市と決まって以来、フローニンゲン州はこの募金のための様々な活動で賑わいました。
 

トホト・オム・デ・ノートの
ペーテ
・フェルトハイス氏(上)

FMシリアス・リクエストのための
オメラントの旅・ポスター(左)
 
 ウォーキング・フェスティバルの開催で良く知られた「Tocht om de Noord(トホト・オム・デ・ノート)」も、12月20日の日曜日に、スタットへ向かってオメラントを行進する計画を立てました。トホト・オム・デ・ノーのウェブサイトに書かれているように「とても特別な巡礼の旅の、現代の巡礼者たち」と言うことが出来ます。
 そのサイトには更に、参加する村はそれぞれ5人から10人の参加者のチームによって代表されます、と書かれています。彼ら自身、踏破したキロ毎に献金してくれるスポンサーを探します。家族や知人、あるいは団体や企業がスポンサーです。
 参加するそれぞれの村では教会がスタート地点となり、教会は行進の途中で人々が身体を温めることの出来る場所としての役割も果たします。おそらく予想出来なかったことでしょうが、後者は大変必要なことになりました。この日曜は、かなり激しい風が吹き、身を切るような寒さでしたから!
 オメラントの旅は、厳しい天候のために中止されるべきだったのかもしれません。しかし、フルネンス・ロイト(フローニンゲン州の州歌)の一節「その意志は鋼鉄のように固い」が、再び立証されます。参加者たちはそのような意志で自分たちを動かし、スタットへと向かいます。
 
 
 ダハブラット・ファン・ヘット・ノーデンは「歩く雪だるまの素晴らしい募金総額」という見出しで、この厳しい行進について書きます。参加者の一人が1963年のElfstedentocht(エルフステーデントホト:注)を思い出したことや、ガラスの家の中の3人のDJたちに忘れられない感銘を与えたことも。集団で行進してフローテ・マルクトに到着し6万6515ユーロの小切手を届けた多くの力強い人たちの姿が感動的であったことは、間違いありません。
 以下はその新聞からの引用です。
「救急班の人たちやこの行進の最後の部分に同伴しようとしていたペーテル・レゥヴィンケル市長やマクス・ファン・デン・ベルフ州知事のような高位高官の人たちは家に留まりますが、参加者たちは譲歩しません。幾人かは、スタツカナールやゼーフェンハウゼン、デルフザイル、ドレンテの北部から、歩いて来ます。フローニンゲン市の近くに住んでいる参加者たちは、シベリアのような環境にもかかわらず、募金のキロ数を稼ぐために回り道をします。フロート・マルクトを列になって行進する彼らは、歩く雪だるまのように見えます。
 ヤン・ヴィールズ・ヴェセルス(71)は、ロペルスムから歩きました。『素晴らしい雰囲気』というのが、彼の厳しい徒歩の旅の簡潔な感想です。」
 
 フローニンゲンの人が多くの言葉を費やすでしょうか ... それは自明のことでしょう!
 
(注)
11市周遊スケートマラソン。運河の氷が15cm以上になった冬にだけ開催される、フリースラント州の11の町を結ぶ200kmのスケートレース。1963年のエルフステーデントホトは厳しい天候の下で行われ、これを題材にしたオランダ映画『De hel van '63(1963年の地獄)』も最近公開されました。


2009年12月の降雪の写真撮影: Johannes Doornbos ©
 
>>トホト・オム・デ・ノー
 
 
 



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